A様邸のエクステリアプランでは、新築建物の魅力を最大限に引き出し、機能性と美観を両立させることに注力しました。カースペースには、両側支持タイプのカーポート「スカイリード」を採用し、屋根材には熱線遮断ポリカーボネート板のかすみ調を選定しています。これにより、夏の強い日差しを効果的に遮りながらも、柔らかな光を取り込むことで、駐車スペース全体を明るく開放的な雰囲気で保ちます。特筆すべきは、建物の換気部分への干渉を避けるため、カーポートの奥行きを切詰加工した点です。これにより、機能性を損なわずに敷地形状に合わせた最適な収まりを実現し、細部へのこだわりを表現しています。
駐車スペースの土間コンクリートは刷毛引き仕上げで美しく整備しました。既存の土間コンクリート部分にはカッター入れと斫りを行い、既存の割溝への雨樋排水処理をエルボを用いて行い、水はけの良い計画としました。これは、日常の使い勝手と安全性を高めるための細やかな配慮です。
また、既存の目隠しフェンスや花壇の縁、植栽は、新築の建物に合わせた外構空間を創出するため、丁寧に撤去・処分しました。これにより、敷地全体が一度リセットされ、新しく生まれ変わったようなすっきりとした印象を与える空間が生まれました。単粒度砕石を敷き詰めた割溝や、グレーのエキスパンタイを採用した伸縮目地は、機能性はもちろんのこと、デザイン面でも全体の調和を図る重要な要素です。
A様邸のエクステリアは、日々の快適さを追求しつつ、デザイン面でも住まいの顔としてふさわしい上質さを兼ね備えています。光の入り方、風の通り道、そして機能的な動線まで、細やかな計画がA様邸の新しい暮らしを豊かに彩ることを目指しました。