第16回 安い外構(エクステリア)工事についての巻
2017.04.14  

《前回のおさらい》

“低価格”を求めるならインターネット系の外構(エクステリア)会社もあるが、本当の意味で安いのかは見極める必要がある。

《本編》

第14回と第15回でホームセンターとインターネット系外構(エクステリア)専門店の“低価格”のカラクリについて触れましたが、 結局のところ安さの秘密は“サービスを下げる”ことで実現されていることはご理解頂けたと思います。

そもそも、安いとはどういうことでしょうか。

例えば、A店でカ〇ビーのポテトチップス(うすしお味)60gが¥80だとしましょう。

B店で全く同じ商品が¥70であれば、B店の方が安いということになります。

これは、メーカーや商品の種類、内容量までの条件が全く同じだから安いとなりますが、外構(エクステリア)工事においては同じレベルで工事するなら、掛かるコストに大きな差は出ません。

ポテトチップスであれば、大量に卸せばそれなりに安く買えるので“低価格”で販売できます。

しかし、何度も言いますが外構(エクステリア)工事は完全オーダーメイド故に大量生産はできないので、基本的にコストダウンを図りにくいのです。

そのため、全く同じ内容の工事を同じレベルのA社とB社でした場合、その手間や必要な材料費や時間はほぼ同じになるため、工事そのもので安くするということは難しいのです。

ではどのようにすれば、価格が安いのか、適正なのか、または高いのかを見極められるでしょうか。

まともな外構(エクステリア)会社であれば、“工事そのもの”つまり職人の人件費にはお金を惜しみません。

なぜなら、そこが一番工事の出来栄えを左右するからです。

材料費についても完全オーダーメイドなので毎回使う材料が違うため、材料調達でのコストダウンは難しいということになります。

結局のところ、コストダウンは会社の運営費から図るほかありません。

外構(エクステリア)工事に限っては、適正な価格を確かめるためには、それぞれの会社の体質や工事に対する姿勢を見るほかありません。

駐車スペースのコンクリートの厚みを10cmのところを半分の5cmにすれば、それだけで圧倒的に価格は下がりますし、 他にもコンクリートブロックの基礎をお客様には分からないからと、小さくしてしまえば簡単に価格は下がります。

しかし、それは“安く見せかけた粗悪なもの”でしかありません。

いくら探しても、安くて良いものはありません。

仮にあったとすれば、それは安くて悪いものの可能性が限りなく高いです。



― 失敗しないための ―
外構(エクステリア)講座

  ■第1回
昔の外構(エクステリア)と
今の外構(エクステリア)の巻
  ■第2回
外構(エクステリア)
の情報は少ないの巻
  ■第3回
外構(エクステリア)
の情報不足の原因の巻
  ■第4回
外構(エクステリア)
とは何かの巻
  ■第5回
外構(エクステリア)
と車の違い@の巻
  ■第6回
外構(エクステリア)
と車の違いAの巻
  ■第7回
外構(エクステリア)
と車の違いBの巻
  ■第8回
失敗の原因
検討する時間が短い@の巻
  ■第9回
失敗の原因
検討する時間が短いAの巻
  ■第10回
失敗の原因
検討する時間が短いBの巻
  ■第11回
失敗の原因
予算の根拠がないの巻
  ■第12回
失敗の原因
理想のイメージがないの巻
  ■第13回
失敗の原因依頼する相手@の巻
  ■第14回
失敗の原因依頼する相手Aの巻
  ■第15回
失敗の原因依頼する相手Bの巻
  ■第16回
安い外構(エクステリア)
工事についての巻
  ■第17回
価格より大切なこと@の巻
  ■第18回
価格より大切なことAの巻
  ■第19回
価格より大切なことBの巻
  ■第20回
お互いの理解と信頼の先にはの巻