オススメ! 植栽図鑑

「オススメ!植栽図鑑」へ ようこそ!

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このシリーズでは、岡山県南部のお庭の植栽の選定に役立つ情報をご紹介していきます。
一口に植栽と言っても、見た目・役割・種類・歴史・特性等々…本当に多種多様。
植物学とはまた違う、深く広い世界となっております!

選び方のイメージとしては、ファッションを選ぶ感覚と少し似ているのかな、と思います。

家を自分、と置き換えてみて下さい。
見るだけでキュンとときめく好きな見た目の服だったり、流行のファッションだったり、
時代を問わず自分を魅力的に見せてくれる服だったり、自分の好きなテイストの服だったり、
機能性重視の服だったり、文化背景やTPOを弁えた服だったり、お財布に優しい服だったり、
多少お金がかかってもいいから全ておまかせにして見栄えよくしたり。
ファッションと同じように、植栽も人それぞれ自分に合った選び方ができる世界になっています。

お付き合いしていく時間も様々。
丁寧に作られた腕時計やジュエリーのように長い時間お付き合いしていくものから、
流行りのシーズン物のように短い期間でサヨナラするものまであります。

植物は生き物です。それをファッション感覚で選ぶなんて。と思いもしますが、ここは日本。
庭園文化が古くから根付いているおかげもあって、これは庭に向いている、これは向いてない、
扱いはこうしてあげて、こうしたら魅力的よ!という専門的な部分が土着しているので
ありがたや、植物と人間共にお付き合いしていきやすい環境があります。

とはいってもやはり生き物、人間のように同じ樹種でも持って生まれた体質というものがあります。
やたら元気な人、病気がちな人。荒々しく逞しい人、繊細で美しい人。
成長の早い人、ゆっくり成長する人。与えられた環境が合った人、合わなかった人。

植栽の安定には必ず少しの手間と時間がかかります。一旦安定しても、日々変化します。

その辺は人間の集団社会のありかたと似ているかもしれません。
よい組織であれば利益も出ますし、手間と手入れを怠った組織では損が出るでしょう。

《植栽で手に入る利益ってなんだろう?損ってなんだろう?》

例えば、利益だと…
・家がより魅力的に見えて家にいるのがなんだか楽しい。
・お友達やお客様を堂々とお招きできる。
・さりげない目隠しになる。
・窓から爽やかな緑や可愛らしい花が見えて癒される。
・季節になったら芽吹いて花が咲いて実がなって紅葉して…季節を感じられる。
・小鳥が実をついばみに来てそれを窓越しに眺める贅沢。
・夏の強い日差しを葉っぱが遮ってくれて、ひんやりと潤った空気の中で深呼吸。
・木陰で爽やかな風をあびながらお茶を飲んでひと休み。
・裸足で庭に出られる。
・庭で収穫して採れたての食材を食べられる。
・木の成長と共に家族の思い出も刻まれる。
・縁起のいい木で精神的安息を。

などなど。

逆に損だと…
・雑草があっという間に蔓延って、草むしりが重労働すぎる…真夏…夕方でも暑い…
・剪定しないでいたら大きくなりすぎて圧迫感が出てきた…敷地外に飛び出してる…
・虫が!虫が!!!大量に!!!!!
・枯れた…枯れた………
・根や枝や落ち葉がお隣の敷地に進出してしまいご近所トラブルに…
・庭がジャングルに…日が差さない…寒い…暗い…人なんて絶対うちによべない…

などなど。

分かりやすい例をあげましたが、利益の部分は人それぞれ、受け取り方が変わるかなと思います。
しかし損の部分に至っては本当に損でしかないのではないでしょうか。
大量の虫や大きくなりすぎた根、ジメジメとした風通しの悪い環境では家屋の痛みも早まります。

雑草は植栽があろうとなかろうと生えてきます。
虫や枯れというのは植栽を入れた時点で必然的におつきあいが発生します。
日常生活で負担なくおつきあいできる分量ならよいのです。
しかしその分量を超えてしまうことがあります。その時に損になるのです。

《損を出さない為にはどうしたらいいのか?》

そこはやはり、第一に植栽の選択にあると言えます。

植栽の選択をするにあたり一番先に考えるのはまず、植栽場所の環境の把握です。
(この辺の判断はちょっと難しいのでわからない時は弊社にご相談下さい(^^)b!)

・一日にどれくらい日があたるのか。一日中日あたりなのか、午前中に多くあたるのか、
 午後に多くあたるのか。真夏の時期に西日が根元まであたるのかあたらないのか、
 一日を通して日陰なのか。夏も冬も日が当たるのか、夏は木陰だけど冬は日があたるのか。
・土壌の性質はどうか。水をまいたらすぐしみ込む土か、水が土の表面にたまっていつも
 ベチャっとしている土なのか(水はけ)しっとりしている土なのか、すぐサラサラになる
 土なのか(水もち)アルカリ性なのか酸性なのか。
・風通しがいいのかどうか、強い寒風が通るか通らないか、潮風があたるかあたらないか。
・一年を通しての最低気温と最高気温

次に自分のライフスタイルの洗い出しです。

・夏には毎日、多い時は朝と夕方の1日2回の水やりができるか、できないか。
・剪定・害虫防除を依頼するなら予算はどれくらいとれるのか、
 自分でやるならどこまでできるか、道具はあるか。山盛り出るゴミの処理はできるか。
・春〜秋の間、草むしりをどこまでできるのか。

以上の2つの確認が、損を出さない”重要なポイント”です。
日あたりの好きな植物を日陰に植えても日陰が好きな植物に強い日射しをあてても枯れます。
西日があたると土の乾燥が早まります。
木は根っこでも呼吸をしているので水はけが悪いと根っこが溺れて呼吸できなくなって木が枯れるし、
必要な水の量も木によって様々です。
風通しが悪かったら蒸れるし虫がたくさん発生しますし、病気にもなりやすくなります。
根が浅く張るタイプの木は強い風に弱く、倒れます。
潮風に耐える木は限られています。
その植物の耐えられる限界の気温を上回っても下回っても枯れます。
水やりしないと枯れます。やりすぎても枯れます。
植物の特性を知り、毎日観察して、どれくらいあげたらよいのかを把握します。
上手に水やりできるようになるまで3年かかると言われています。
成長の早い木は毎年適期に剪定しないと環境次第ではあっという間に大木化します。
大きくなれば専門家でも小さく戻すのが困難な事があります。
木の数に比例して剪定の手間と費用も増えます。
剪定しないと葉が密生して風通しが悪くなって虫が発生します。
植栽できるところということは、雑草も生えるところということです。

お庭にあまり手をかけられないな、という場合はたくさん庭木を植えても負担になるので
成長が遅めの木を1本シンボルツリーにして、低木と下草も少なめにして、あとの敷地の
土は防草シート+砂利で覆ったり、セメント入りの固まる土やタイルやコンクリートなどで
覆ってしまうのがラクだと思います。事実、外構リフォームの際に防草を条件にあげられ
るお客様は多いですし新築のお客様でも増えてきています。人工芝もいいですね。また、
日光が届かないところには雑草も生えにくいので、仕切りがちゃんとあるなら地被植物で
覆ったりしてもよいです(仕切りがないと隣地に進出します)。
土のままだと草むしりで日焼けしちゃうし日射病になっちゃうし時間もとられるし作業の
押し付け合いにもなりかねないしゴミも出るし靴に着いた土で家や車が汚れるので長期的
に見たら最初にお金をかけても元は取れるのではないかな?と思います。

逆に、やっぱり家に緑はある程度欲しいな〜という方や植物を育てるのが好きで木や花に囲まれたい!
という方は大きい木やベースになる低木下草の植栽、区画作りや剪定などを私たちプロに依頼して、
下草や一年草で自分の好きなガーデンを楽しむ、というのがよいかなと思います。

これらを踏まえた上で、使える庭木の選択肢と植栽の量がある程度絞られてきます。
そして今度はその中から目的と見た目でセレクトしていくわけです。
最初の方でお話ししたファッション感覚で選んでいくのです。

・シンボルツリーはどれにする?
・色合いはどうする?どんなテイストにする?
 シャビーシック、西海岸、和風、和モダン、南欧、北欧、インダストリアル系、
 イングリッシュガーデン、ドライガーデン、ロックガーデン、カラフル
 リゾートガーデン、アジアンスタイル、シンプル、ナチュラル、雑木林風…etc
・見た目がカワイイからこの木を植えたい!
・最近テレビやネットとか雑誌でよく見る流行りのあの木を植えたい!
・目隠しになるような木がいるなぁ
・夏の日射しを遮るような木があったらいいのになぁ。
・クリスマスにはツリーにしたい☆
・普通、こうゆう庭のこうゆう場所にはこの木をこう植えるものでしょう?
・値段がお手頃な定番のやつでいいや〜
・選別も管理も任せます。その変わり見栄えよくキープしてね。
・この方角には縁起がいいこの木を植えた方がいいよ。
・収穫したい!自宅の庭で採れたものを食べたい!

…楽しくなってまいりました!!            シンボルツリーへつづく。



― オススメ!! ―
植栽図鑑

  ■序章
    はじめに
  ■第1章
    シンボルツリーとは
  ■第1章
    シンボルツリー紹介※準備中
  ■※ 準備中
    ※ 準備中
  ■※ 準備中
    ※ 準備中
  ■※ 準備中
    ※ 準備中